コラム

【文化庁】ARTS for the future!補助金

2021.04.28[事業支援]




※ARTS for the future!補助金は
 2021年度で終了しました。
   ARTS for the future!2補助金
 については、
 こちらのコラムをご覧ください。
 ⇒
【AFF2】ARTS for the future!2補助金
 ⇒
【ARTS for the future!2補助金】よくある質問<要件編>

【文化庁のエンタメ補助金第3弾!】


こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
世界中で新型コロナウイルス感染が拡大してから、
1年を過ぎましたが、
今年に入ってから、複数の変異種も明らかになり、
日本でも3度目の緊急事態宣言が発令されるなど、
その猛威は脅威のひと言でしかありません。

エンターテイメント業界は、
これまでクリエイターの皆さまが活動してきた
媒体の種類や、イベントの開催形式など、
その活動スタイルの主流は、180度変わりました。

そんな中、クリエイターや団体をサポートすべく、
2020年は、
「文化芸術活動の継続支援事業補助金」
「J-LODlive補助金」
が展開されたことが、
記憶に新しいところです。
※従来の文化庁の補助金については、
 以前のコラムでもご紹介しています。

 ⇒文化芸術活動の継続支援補助金
 【追加募集決定!】文化芸術活動の継続支援補助金
 J-LODlive補助金

そして2021年。
文化庁からエンタメ業界向けに
新たな補助金が発表されました。
その名も、

ARTS for the future!(AFF)補助金

です。



【ARTS for the future!補助金とは】

ARTS for the future!(AFF)補助金とは、

新型コロナウイルスによって、
文化芸術活動の自粛を余儀なくされた
文化芸術関係
団体において、
感染対策を十分に実施した上で、
積極的に公演等を開催し、
文化芸術振興の幅広い担い手を巻き込みつつ、
「新たな日常」ウィズコロナ時代における
新しい文化芸術活動のイノベーションを図るとともに、
活動の持続可能性の強化に資する取組
を支援する補助金

です。
※申請ルール詳細については、
 ほかのコラムでもご紹介しています。
 ⇒【ARTS for the future!補助金】よくある質問
 ⇒
【申請ルールUPDATE!】ARTS for the future!補助金2次募集


この補助金は、
令和2年第三次補正予算事業として、
国の予算が250億円
用意されています。
※その後、
 追加予算180億円が閣議決定されました。


2020年に展開された
文化芸術活動支援事業の予算は509億円
に比べると、
およそ半分ほどの事業規模となりますが、
エンタメ団体が事業を実施するにあたっては、
それでも大きな規模の金額といえます。



①申請対象者
ARTS for the future!(AFF)補助金を申請できるのは、
イベントなどに関わる構成員や個人に対して
報酬を支払う、
国内の団体や文化施設です。
任意団体については、
以下の要件を満たせば、
認められます。
 ①中核メンバーの存在
 ②①のメンバーや団体自体に活動実績がある
 ③2人以上で構成
 ④団体としての定款や規約がある

※定款については、
 以前のコラムでもご紹介しています。
 ⇒こちら

   ⇒当事務所で定款や規約作成サポートできます。
  ご相談ください。




この定義に合わせて、
申請対象/対象外となる方をまとめました。


今回、残念ながら、
個人は申請対象外となりますが、
文化庁はこの補助金で
事業の主催団体をサポートすることによって、
その事業や団体に関わる
フリーランスや個人の皆さまにもサポートを届ける
という方針を立てています。
 
申請団体は、一定の文化芸術活動の実績を、
資料をもってアピールすることになります。
このうち、
2020年文化芸術活動支援補助金で
採択実績がある団体は、
活動実績の証明が不要となります。

※採択実績が「個人」としてお持ちの方は、
 改めて「団体」としての活動実績を提出します。


②対象分野
補助対象の文化芸術ジャンルは、
文化芸術基本法第8条から第12条
に定められており、
一般的なエンターテイメントの分野のほとんど
が該当すると考えます。

また、
補助上限額の範囲内で
複数の公演等の実施もOKです






③補助金額
実施する事業に
関わる従業員や個人の人数
申請団体規模などに応じて

次のように、補助の上限額が区切られています。

※事務職員やアルバイトの警備員は
 「従業者」にはカウントされません。
※採択決定後、事業実施前でも
 一定額の補助金が受け取れる
 「概算払い」ルールも用意されています。


事業を実施するにあたって、
申請時に従事人員数が把握できないことも想定されます。
この場合、実施内容に応じて、
一定の補正基準も用意されています。
※補正基準を適用する場合は、
 財務諸表などの書類提出が必要となります。
 
⇒当事務所までご相談ください。

文化芸術活動支援補助金
かかる対象費用の3/4や2/3といった
定率制だったのに対して、
ARTS for the future!補助金は、
定額制となります。

つまり、

採択を受ければ
最低規模でも、MAX600万円までの範囲で
補助金を受けられる


ことになります。

④補助対象期間
補助金を受けられる事業の対象期間は、
交付決定日から2021年12月31日まで
を予定しています。
この期間中に、事業の実施だけでなく、
経費精算処理を完了することが、原則必要です。

ただし、
緊急事態宣言下における活動を支援するため、
発令された、
2021年1月8日以降に発生した経費であれば、
採択前からさかのぼって申請対象
とすることが可能です。

⑤補助対象費用
ARTS for the future!補助金で
申請できる経費の種類は、
公演等を行うために必要な活動費
(配信費用などを含む)として、
次の項目が用意されています。

※自分への出演費(=ギャラ)も、
 補助経費として認められます。


ちなみに、
次の費用は補助対象外となります。
ARTS for the future!(AFF)補助金では、
申請のとき、補助対象費用だけではなく、
この補助対象外費用も申告する必要があります。





【申請の方法と期間】

申請はオンライン形式
となります。
(=郵送や持参の申請NG)
申請団体は、
受付期間内に申請をおこない、
事務局の審査によって、採択されるかどうかが決まります。

採択が決定した団体は、事業実施の報告をもって、
最終審査の上、補助金を受け取ります

(=補助金は原則後払い)が、

事業実施期間内に請求書を受領していれば、
経費の支払いは事業実施期間後でもOKです。


<文化庁:募集要項より>



公募は、以下のとおり複数回予定されています。
初回募集の申請受付は4月26日よりスタートしました。

※第3次募集は、申請が文化庁の予算に達し次第、
 打ち切りとなる可能性があります。



【補助金申請の事業活用例】

補助対象事例として活用できるものと
そうでないものをピックアップしてみました。



いずれにも共通している要素として、
積極的な活動
があげられます。
また、
他の文化・芸術分野とのコラボレーション
補助対象として認められますので、
この補助金をきっかけとして、
新しい文化芸術活動を開拓するきっかけ
とすることもできますね。

さらに、
緊急事態宣言の影響を受けて、
自粛や延期、キャンセルせざるを得なかった事業

も、申請対象に加えられています。
※キャンセルサポート対象の事業は、
 対象期間やエリア、キャンセル費用などの
 要件が発生します。

 ⇒当事務所までご相談ください。
キャンセルサポート対象となる要件として、
 動画の作成が必須となっています。


【補助金のルールを把握して申請しましょう】

ARTS for the future!補助金は、
2020年の文化芸術活動支援補助金とは、
いくつかルールの違いがみられますので、
比較をしてみました。ご参考ください。
※当事務所に寄せられている質問もご紹介しています。
 ⇒こちら




いずれの制度にも特徴がありますが、
ARTS for the future!(AFF)補助金は、
演奏家や実演家、音楽家を擁する団体にとって、
さらに実践的に活用できる制度になっている

と感じます。
意欲的に活動をされている団体の皆さまにとっては
比較的クリアできる見込みが高い要件
と言えるのではないでしょうか。

また、この補助金の採択による

予算の消化状況によっては、
第3次募集は行われない可能性もあります。

構想中の事業内容が
要件に見合うと思われる団体の皆さまには、
できるだけ早いタイミングで
この補助金制度を最大限活用されることを
おすすめします。

ウィズコロナ時代において、
これからのエンターテイメント業界を背負う
団体の皆さま。
WINDS行政書士事務所にて、
ARTS for the future!補助金の
申請サポートをいたします。是非、ご相談ください。