コラム

【異彩を放つVISA申請】VISAの「取得」

2023.03.01[VISA]





【VISAなしで在留する外国人の手続き】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
外国人が日本国内に在留するために取得する
VISA(在留資格)は、
初めての来日するときや切り替え時期の前など
さまざまな申請の種類がありますが、
外国人のなかには、
日本に在留しているのに
正当な理由によってVISAがない
という、イレギュラーケースがあります。
そんな外国人のために必要なVISA手続きが、
VISAを「取得」する申請=在留資格取得申請
とです。




【在留資格取得申請とは】

在留資格取得申請とは、
日本にいるときに
何らかの理由によって日本国籍がない
日本で出生した

などの場合に
日本に在留する外国人が、
その理由が発生した日から61日以上
日本に在留するため

VISAを取得するための手続きです。
※申請対象の外国人が
 その理由発生から60日間までに
 日本を出国する場合は
 VISAを取得する必要はありません。


通常、
日本国籍を持たない外国人は、
何らかのVISAを持たなければ
日本に上陸できない

ルールになっています、
しかし正当な理由で、
結果的にVISAがないまま
日本に在留する外国人は
在留における原則ルールをあてはめるには
あまりに無理があり、
国がこうした手続きで
入出国管理のバランスをとっています。




【ほかのVISA申請との違い】

VISA申請は、
海外にいる外国人が
これから日本に入国するため

または
すでにVISAを持って在留する外国人が
そのVISAを変更、更新するため

が目的の中心になっています。
しかし、在留資格取得申請は
そのどちらでもなく、
すでに日本に在留中であるのに
VISAがなく(orなくなり)

これから新たにVISAを取得するため
におこなうという
少し特殊な位置付けの申請となります。




【在留資格取得申請が必要なケース】

外国人が在留資格取得申請をする場面は、
次のようなパターンが想定されます。

①日本国籍の離脱・喪失
日本国籍者であった方が
養子縁組、外国人親の認知などで

または
自分の意思で
日本国籍から離脱または喪失して
外国人となった方

が該当します。
二重国籍から日本国籍を喪失し、
外国籍に完全シフトした方

が代表的なケースとなります。

日本では
二重国籍が認められてなく、
外国籍の取得と同時に
日本国籍を放棄する必要

があり、
22歳までに
日本国籍と外国籍いずれかの国籍を
選択しなければなりません。

このときに
日本に在留中、外国籍を選択した場合に
在留資格取得申請の対象者となります。
※二重国籍については、
 以前のコラムで詳しくご紹介しています。
 ⇒
こちら

②外国籍者として日本で出生
日本で産まれた外国人の赤ちゃん
が該当します。

海外では
生地主義を採用している国もありますが、
日本は血統主義を採用しています。
この主義にしたがうと、
VISAを保有して日本に在留する
外国人夫婦との間に赤ちゃん産まれれば
その赤ちゃんは出生時から
VISAなしで日本に在留する外国人
となります。
両親が保有するVISAは
残念ながら産まれた赤ちゃんには適用されず
61日以上日本に在留する場合は、
在留資格取得申請の対象者になります。
※もしも両親ふたりともまたは
 どちらかの親が永住者である場合
は、
 この申請ではなく、永住申請をします。


ちなみに、
両親のどちらかが日本人であれば
届出をすることで日本国籍を取得できるので
在留資格を取得する必要はないのですが、
国の主義によっては、二重国籍者となり、
ケース①に該当することになります。

③二国間ルールの立場でなくなる
たとえば、
日本とアメリカの間には
日米地位協定
(SOFA:Japan Status Of Forces Agreement)

というものがあり
日本に在留するアメリカ軍人と
その家族、軍属者

入管法による上陸審査を受けなくても済みます。
外務省:日米地位協定Q&A

しかし
このような外国人も
その協定上のポジションを失ったときは、
VISAがないまま日本に在留する

こととなります。

具体的には、
アメリカ軍からの離脱や退役をして、

日本国内の企業に就職
日本で起業その他の活動
日本人と結婚

をする場合

が該当し、
それぞれの次の在留活動に
フィットしたVISAを持つために
在留資格取得申請をしなければなりません。




【在留資格取得申請のステップ】

在留資格取得申請をおこなうためには

申請が必要な外国人

期限

をまず抑えておきたいところです。

まず、申請対象者と申請期限は、
次のとおりとなります。


※在留60日間までに帰国する場合は、
 この申請は不要です。


基本的には
上記に該当する外国人本人が、
住所を管轄する出入国在留管理局に
申請します。
産まれたばかりの子供の申請は、
法定代理人である親や保護者が申請します。

なお、
この申請における手数料はかかりません。

日本の国籍を離脱した者又は出生その他の事由により前章に規定する上陸の手続を経ることなく本邦に在留することとなる外国人は、第二条の二第一項の規定にかかわらず、それぞれ日本の国籍を離脱した日又は出生その他当該事由が生じた日から六十日を限り、引き続き在留資格を有することなく本邦に在留することができる。
2 前項に規定する外国人で同項の期間をこえて本邦に在留しようとするものは、日本の国籍を離脱した日又は出生その他当該事由が生じた日から三十日以内に、法務省令で定めるところにより、法務大臣に対し在留資格の取得を申請しなければならない。
3 第二十条第三項本文、第四項及び第五項の規定は、前項に規定する在留資格の取得の申請(永住者の在留資格の取得の申請を除く。)の手続について準用する。この場合において、同条第三項本文中「在留資格の変更」とあるのは、「在留資格の取得」と読み替えるものとする。
4 前条の規定は、第二項に規定する在留資格の取得の申請中永住者の在留資格の取得の申請の手続に準用する。この場合において、同条第一項中「変更しよう」とあるのは「取得しよう」と、「在留資格への変更」とあるのは「在留資格の取得」と読み替えるものとする。
(出入国管理及び難民認定法第22条の2)


審査期間は60日間が一応の目安
として公表されていますが、
ほかの申請と比べて
審査スピードが早いです。
※当事務所のサポート事例として、
 即日処理となったものもあります。
 
⇒当事務所までご相談ください。

申請対象者の中心となる2パターンの必要手続きを、
次のように整理してみました。


※日本で産まれた外国人の赤ちゃん
 が必要とする手続きについては
 以前のコラムで詳しくご紹介しています。
 ⇒
こちら




【在留資格取得申請の注意ポイント】

在留資格取得申請をおこなうにあたって、
私が思う気を付けなければならないのは
次のような点と考えます。

①その人に合ったVISAの選択
在留資格取得許可を申請するには、
申請者である外国人が
申請しようとするVISAをセレクト
しなければなりません。
日本の法律で設定されているVISAは
いろいろな種類があります。
選んだVISAによって
必要な要件を満たしていなければなりません。
その要件はそれぞれVISAによって異なりますが、
日本で産まれた外国人の赤ちゃんの場合は
環境によって特に複雑となっています
ので、
以下のフローチャートに示してみました。
ご参考ください。



②オーバーステイは絶対NG
在留資格取得申請の申請期限は
申請理由が発生した日から30日以内
となっています。
もしも
この期間内に申請をしなかった場合
申請理由から61日めから不法残留となり、
強制送還の対象外国人となってしまいます。

さらに
3年以下の懲役もしくは禁錮
300万円以下の罰金という刑事罰

を受けるおそれもあります。

VISAを持っているのに
期限までにVISA申請をしなかった
出生から60日超えてしまった

というケースに該当しないよう
申請期限はしっかり守るよう気を付けましょう。

③関係者の素行
在留資格取得申請がおこなわれた場合、
成人であれば雇用主や家族
日本で産まれた赤ちゃんであれば
保護者や法定代理人
の素行も審査対象となります。

たとえば、
赤ちゃんの親である外国人が
法に触れることなく在留していれば、
在留資格取得申請は問題なく許可され、
審査スピードも早いでしょう。
しかし、その親が
不法滞在をしたり、逮捕などされた場合は、
その申請は通常許可されません。


④要件による申請と期限の違い
たとえば、
外国人親が永住者や特別永住者であり、
その子として産まれた赤ちゃんは、
在留資格取得申請はせず、
出生から30日以内に永住許可申請をします。
外国人の親を持つ赤ちゃんで
日本で出生した場合、
その赤ちゃんは外国籍になりますが、
実は
日本国籍を取得できる法律ルールも存在し、
これにのっとって日本国籍を取得する場合は、
重国籍者となります。

子は、次の場合には、日本国民とする。
一 出生の時に父又は母が日本国民であるとき。
二 出生前に死亡した父が死亡の時に日本国民であつたとき。
三 日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき。
(国籍法第2条)


④本人出頭の申請
在留資格取得申請は、
原則本人が出入国在留管理局に出頭して
おこなわなければなりません。

ただ、それ以外にも、
次の者が申請することが可能です。
⇒当事務所にご相談ください。


※行政書士や弁護士であっても、
 出入国在留管理庁から許可を得ていない場合
 申請はできません。


出入国在留管理局は
長年慢性的に混雑しており
申請の受付ができるのも平日だけ

ですので、
申請者が長時間並んで
申請受付を待つことが多い

です。 
仮に代理人がいたとしても、
優先して申請に通してもらえるわけではなく、
ビジネスや予定を大幅に調整
しなければならなくなるでしょう。
そのような状況で
我々行政書士は
外国人や代理人に代わって
VISA申請をサポートできる
ので、
申請者である外国人も、関係者の皆さまも
お仕事の中断、学校や会社を休むことなく、
手続きが進められます。





【必要なVISAを必要な手続きで】

VISAを新規に得る在留資格取得申請は、
ほかのVISAとくらべて
申請要件や注意点が少し異なります。
対象の外国人が
実際にこの申請をするときは、
本コラムを参考にしていただきながら、
ミスのないように進めてください。
もちろん、WINDS行政書士事務所も
在留資格取得申請をはじめとした
各VISA申請のサポート
VISAの種類に応じて要件コンサルティング
を承っております。
どうぞお気軽にご相談下さい。