コラム

【在留カードのアシスト書類】パスポートの「指定書」

2025.08.27[VISA]





【もうひとつの在留ステータス証明書類】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
外国人が一部のVISAを取得する際に
取得する書類として、
在留カードとともにもうひとつ、

指定書

というものがあることを、ご存知でしょうか。
指定書には、
外国人が保有するVISA内容だけではなく、
どんな仕事ができるかなどが記載されています。

関係者の立場から見ると、
外国人に何らかで関わる際に
チェックすべき重要なもので、
この確認を怠ることによって、
不法就労助長のリスクもあります。

今回は、
指定書の内容や発行条件
確認すべきポイント
などを解説します。




【指定書とはこんな書類!】

指定書とは、
法務大臣の指定に基づいて
外国人が日本に滞在中の活動内容
が詳しく記載された、
A5サイズの書類です。

この書類には
次のような項目が記載されています。



たとえば、
外国人が特定のVISAを持って就労する場合、
雇用主となる事業者や関係者は
この書類から
外国人の在留目的や認められる仕事の内容
が確認できます。
つまり、
外国人が就労可能な仕事を
雇用前に判断できる
重要な情報源

と言えます。

ちなみに、雇用主が
指定書上就労不可と記載された外国人を
雇用、就労させた場合
or
指定書記載範囲外の仕事に就労させた場合
不法就労or不法就労助長容疑で刑罰対象

となるおそれがあるため、ご注意下さい。

指定書が発行されるタイミングは、
在留カードの発行時
たとえば、
新規にVISAを取得する場合は
日本入国orVISAが国内付与されるとき
VISAを変更・取得・更新する場合は
許可され新しい在留カードが発行されるとき

となり、
パスポートにホッチキス留めされます。




【指定書が発行されるVISA】

外国人に指定書が発行されるVISAは、
すべてではなく、
大きく次の4つに限定されます。



①特定技能
現場仕事の人材不足解消のため
2019年に創設されたVISAです。
活動できる業界分野や就労可能な作業内容、
所属機関などが記載されます。

(特定技能VISAの指定書)

※特定技能VISAについては、
 
こちらのページでご紹介しています。

②技能実習
日本が持つスキルノウハウを
外国人人材に移転、母国での活用貢献
につなげるために付与されるVISAです。
2026年春頃以降に
運用ルールスタート予定の
育成就労VISAに切り替わり、
発展的解消の予定
です。
※育成就労VISAについては、
 
こちらのコラムでもご紹介しています。

さらに
このVISAで指定書が発行されるのは
2017年10月までに
新規入国orパスポートを新しくした実習生

だけに限られています。

(技能実習VISAの指定書)


このVISAで発行される指定書において
注意したいのは、
2022年8月に再編された
建設分野の業務区分でしょう。
もともと建設分野は
19の業務にカテゴライズされていましたが、
従事可能業務範囲が限られる
という問題点の解消のため再編され、
より幅広い業務に従事が可能となった
ことに合わせて
指定書もリニューアルされた
ことに、注目しましょう。

③特定活動
いかなる就労・身分によらず
法務大臣の裁量によって特別に付与
されるVISAです。
帰国困難、難民認定申請中、特定技能準備中
ワーホリ、就活生、留学生、インターン
などに代表される
要件パターンは告示/告示外で40オーバー
と多岐に渡ります。
指定書上の記載内容としては
アルバイト就労可否や就労可能業務内容
が要件パターンによって異なり、
指定書や在留カードに記載された有効期限
までにVISA活動が限られることに
注意したいところです。

(特定活動VISAの指定書)

※特定活動VISAについては、
 こちらのコラムでもご紹介しています。

④高度専門職
外国人のバックグラウンドや
スキル、現在のポジションをポイント換算

したうえで付与されるVISAです。
1号(イ)(ロ)(ハ)のいずれかのカテゴリー
からスタートして3年程度在留後には、
就労期間無制限の2号にステップアップ
も可能です。
指定書には、
VISAカテゴリーの種類と
勤務先である所属機関名、所在地

などが記載されています。

(高度専門職VISAの指定書)

※高度専門職VISAについては
 
こちらのコラムでもご紹介しています。




【指定書はここをチェック!】

行政書士の目線から、
外国人を雇用する事業者や関与する関係者が
採用、内定にあたって
指定書上で特に重点的に確認すべきポイントを
3つ、ピックアップします。

CHECK①業務内容
指定書には
その外国人が従事戒能な業務内容
が記載されています。
さらに特定技能VISAにいたっては
仕事に就ける業界も指定されていますので、
雇用主の皆さまは、
合法的にスムーズな雇用を果たせるように
指定書内容をチェックのうえ
内定業務との業務のマッチング

をおこないましょう。

CHECK②所属機関
指定書には、
その外国人が現在orVISA付与時点での
勤務先=所属機関名や住所が記載されています。
もし雇用しようとする外国人が
転職希望者の場合は、
指定書の情報が最新内容であることを確認
しましょう。
たとえば、
内定業務が保有VISAで認められる内容
とフィットしていたとしても
その所属機関が変わる場合は、
VISAの変更申請をしなければならない

ことに注意しましょう。

CHECK③発行日
指定書はA5サイズでコピーの書類となっており
比較的簡易的に発行されているため、
ブローカーによる偽造事案も発覚しています。
ここは②と合わせて
指定書上の入国審査官スタンプ日付と
在留カード上の日付が同じであること
最新情報であること

を確認したいところです。




【指定書におけるよくある質問】
 

確認ポイントのほか、
指定書において
当事務所によく寄せられるお問い合わせ内容を
コメントとともにご紹介します。

Q1. 対象のVISAであれば
  更新の都度絶対発行されるの?

A1. 必ずしも発行されるわけではありません。

特定のVISAを対象に発行される指定書ですが、
その更新においての発行は、
該当VISAの許可ごとにではなく
指定書上の記載項目に変更があった場合だけ
となります。

具体的には、
次のような場合がこの要件に該当します。



反対に、次のような場合は、
指定書が発行されないこともあります。



しかしながらこのような場合は
指定書が不要であるとは限らない
ですので、
本当に発行されなくて問題がないか
本人or身元保証人や代理人から
法務局に問い合わせ
てみましょう。
⇒当事務所でもコンサルティング承ります。
 
こちらまでご相談ください。


Q2.指定書に有効期限はありますか?
A2.有効期限はありません。

指定書には
発行日付がスタンプされますが
所属機関や業務内容に変更がない限り
指定書が再交付されることはなく
その有効期限もありません。


Q3.指定書の記載内容が変更。
        どうしたらいいの?

A3.VISA変更手続きをしましょう。

指定書の記載内容に変更がある
シチュエーションのほとんどは
転職や業務内容、
VISA自体の変更の必要がある場合
でしょう。
これらの場合は、
変更事由発生時から速やかに
VISA変更申請をすべき
です
ちなみに、
所属機関自体は同じであっても
企業・団体名称や住所が変更する場合は、
指定書内容も訂正が必要
ですので
最寄りの入国管理局に申請しましょう。

Q4.指定書に
  「報酬を受ける活動を除く」との記載。
  雇用はOK?

A4.例外的にOKの場合があります。

指定書上記載される
「報酬を受ける活動」とは就労に直結
するため、
報酬を受ける活動を除くということは
基本的には雇用内定NG
と考えます。

(就労NGの記載がされた指定書)


ただし、
外国人が資格外活動VISAを保有する場合
その活動範囲内でアルバイトなどはOK
です。
※資格外活動VISAについては、
こちらのコラムで詳しくご紹介しています。

Q5. 指定書なくしちゃった!
  どうしたらいいの?

A5.入国管理局に申告しましょう。

指定書を捨ててしまった
or
パスポートから外れて紛失してしまった

といった場合の対応についてですが、
実は当局で申請も必要書類も
ルール化されていません。

しかし
指定書自体は外国人が在留するにあたって
在留カードと同様、重要な書類のひとつですので
指定書がないまま何も対応しないと
身元保証や今後のVISA申請に大きく影響します。

ですのでこのような場合は
指定書の再発行をすべく、
最寄りの入国管理局に申し出
ましょう。
※申し出手続きには書類の提出が求められます。
 ⇒当事務所で対応サポート承っています。
  
こちらまでご相談ください。





【指定書の確認=上級者のVISAチェック!】

指定書は
定められたVISAを取得するときに発行され、
外国人が個々に認められる
在留条件などが記載された重要書類です。
外国人の皆さまはもちろん、
雇用する事業者、身元保証する関係者
の方々にとっては確認マストと言えるでしょう。
ご紹介したようなポイントのチェックを逃さず、
適切な外国人材の雇用を心掛けましょう。

WINDS行政書士事務所は
VISA申請サポートから在留コンサルティングまで、
外国人や事業者の皆さまを
幅広くサポートしています。
指定書の解釈や関連手続きに
お困りごと、不安がある皆さまは、
安易な自己判断は避け、
VISAサポートの専門家にお気軽にご相談ください。




 
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31