コラム

【3/24リリース】特定技能運用要領UPDATE

2026.04.01[VISA]




【関係者マスト!特定技能ルールカスタマイズ】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
2019年の創設から7周年を迎え、
国内各業界の人手不足解消のために
運用されている、外国人の特定技能制度。
昨年の2025以降に改正された入管法に沿って、
3月24日付で
運用要領がカスタマイズされました。
変更・更新ルールの内容は、
当事者である外国人のVISAや
関係機関のオペレーションに直結する
重要なものばかりです。

今回のコラムは
法改正に基づいて再整備された詳細ルールを
外国人VISAサポートの専門家が
徹底解剖&解説します。



【カスタマイズされた詳細ルール】

出入国在留管理庁のホームページでは、
3月24日付で
更新版特定技能運用要領
そして、
従来運用要領からの更新情報
が公開されました。

今回の更新は、
2025年から現在までの入管法改正の内容を
詳細ルールである運用要領に反映
し、申請・届出など
オペレーションルールが明確化&厳格化
し、
関係機関の実務に影響がおよびます。

本コラムでは
今回の運用要領カスタマイズにおける
重要ポイントを8つ、解説します。



①年次定期届出時期変更
特に関係機関にとって
運用要領への反映内容のなかでは
もっとも重要なものと考えます。

特定技能外国人の所属機関は、
外国人の名前や活動内容、
機関の受入状況などの
定期届出をおこなう義務があります。

前項の規定による届出をした中長期在留者は、法務省令で定めるところにより、出入国在留管理庁長官に対し、当該届出に係る事実を証する資料を提出しなければならない。
(入管法第19条の18第2項)

改正前は
4半期に1度、翌4半期から14日以内

に届け出ることになっていましたが、
改正後は
年に1度(対象期間:4/1~3/31)
5/31までに

と届出スパンが変わり、
運用要領に改正ルールが反映されています。
出入国在留管理庁:定期届出作成要領

所属機関は、

 特定技能雇用契約に係る届出
 支援計画変更に係る届出
 支援委託契約に係る届出
 特定技能外国人受入れ困難に係る届出
 基準不適合に係る届出
 1号特定技能外国人支援計画実施困難に係る届出


といった届出を
随時おこなう必要がありますが、
これらに、

年1回
特定技能運用や実績の総まとめ的な
定期届出が加わる


ことになります。

所属機関はそのオペレーション上
単に書類を提出するだけではなく
年間の運用管理&記録体制を整える
必要があるでしょう。

また、
定期届出は所属機関が
登録支援機関と連名でおこなう

ことが明記されておりますので、
特定技能サポートを全部委託している場合
所属機関・登録支援機関両者で
登録支援機関のサポートや面談、相談対応記録
を緊密に共有
する必要があるでしょう。

特定技能外国人にとっては
直接的に影響受ける反映ではありませんが、
こうした届出によって
所属機関での待遇や就業状況が
届け出られることによって
サポートや配置転換、雇用条件が
当局に可視化される

=法律違反がある場合は
 その内容も発覚しやすくなる

ことになるでしょう。

②適格性書類省略&年1回届出への集約
通常、特定技能におけるVISA審査では
申請時に定められている書類を提出して

 欠格事由がない
 法令遵守している
 支援計画を適切に実施できる


などの
所属機関の適格性を説明
しなければなりませんが、
所属機関が一定要件を満たすことで
このオペレーションが、

VISA申請ごと⇒年1回の定期届出
で済み、提出書類も省略OK


となるルールが
運用要領に反映されました。

書類提出省略のため
所属機関に求められる要件と
省略対象書類は、以下のとおりです。


※農業や漁業のような派遣労働における
 派遣認定期間が
 在留期限から7ヶ月以内の場合は
 省略N
Gとなります。


該当要件を満たす所属機関は、
VISA申請時における書類準備負担が軽減
できるメリットがある一方、
年1回の定期届出によって
適格性をまとめて審査される

ゆえに、
実態としては
年間通して適合性を維持しなければならない

⇒コンプライアンス上は管理が重くなる
と言えるでしょう。
※書類省略による疎明書類として、
 一定の事業規模及び基準適合性に関する誓約書
 (参考様式第5-16号)
 基準適合性に関する誓約書(参考様式第5-17号)
 書類省略に当たっての誓約書(参考様式第1-29号)

 などが整備されています。


③困難発生時の説明責任明確化
所属機関が、予定していた
特定技能を実施しなかった場合
従来は、
支援未実施に係る理由書(参考様式第5-13号)
という書類を提出しなければなりません
でしたが、
この理由付けと理由書が、
以下のように変更されたことが、
正式に運用要領に反映されました。



提出書類の起点において
単なる表現換えに留まらず、

実施しなかったという事後報告から
困難発生時の説明責任や
今後のアクションにつながる可能性の確認追及
のための運用フローへ転換された


ことが、はっきりわかります。

所属機関としては、
予期できるかどうかも含めた
現場シチュエーションや
代替対応の有無を含めてた記録・履歴の把握

と、さらなる徹底が求められます。

またサポートする登録支援機関も、
今後年1回の定期届出の連名運用から
大きな責任がともないますので、
所属機関から委託業務の丸投げを受ける
のはリスクが大きいと認識のうえ

サポートの抜け漏れなく報告の徹底
が重要となります。


特定技能外国人としては
提起面談や生活オリエンテーションなどの
予定が変更、中止などとなった場合、
受けていない状態のままという事態に
なりにくくなる

でしょう。



④2号移行前提の
 「6年目以降在留」運用条件明確化

もともと
特定技能1号VISAで在留できる期間は
原則通算5年間

と設定されていますが、
法改正によって、
1号生が2号への移行過程で
2号技能評価試験不合格
となったとしても、
次の条件を満たせば

MAX1年の延長が認められ、
特定技能1号として実質在留6年目
を迎えることが可能


となる重要運用が導入、
今回運用要領に反映されています。



特定技能外国人としては
必須試験の8割得点や再受験予定の確定、
再試験不合格の場合は帰国の誓約
などの厳格な条件が求められます。

⑤分野別運用要領などの廃止
従来ルールでは、
産業分野別の運用方針と運用要領が制定
されていたところ、
これらを廃止、
分野別運用方針の再制定による、
法的ポジションが整理されています。

ただし、別冊として
特定分野ごとにかかる要領
が用意されていますので、
特定技能運用の実務上に
影響が出るものではなく
現場での確認内容や負担が
変わるものではありません。

所属機関や登録支援機関は、
こうした要領再整備に沿って
特定技能運用やサポートのために
社内で作成されたマニュアルや手順書など
が項目順序の変更や参照条文のずれ
を起こしていないか、見直し

を求められるでしょう。

⑥派遣・就業場所・業務区分変更届出
派遣就労や就業場所、業務区分の変更
発生した場合は、
それらの変更届出が必要ですが、
リニューアルされた運用要領では、
必要なシチュエーションが
これまで以上に詳細に定められています。



特定技能は
就業場所や業務区分、雇用形態が
VISA審査に直結
しますので、
所属機関としては従来ルールに引き続き
異動や配置転換などの要否判断
十分注意したいところです。

特定技能外国人本人は、
勤務先からの指示であったとしても
別事業所や店舗、ホテルや工場などへの
急なヘルプ要請が入った場合、
不適正な就労のリスクが大きい
ことを認識
し、
不安な点があれば
登録支援機関や私たちのような行政書士に相談

しましょう。

⑦派遣受入認定期間に関する注意喚起
特定技能外国人を派遣就労させるうえで、
以下の内容が注意喚起事項として
運用要領に追記されています。



農業・漁業の所属機関は
VISA期限だけでなく、
派遣認定有効期間も管理対象としてウォッチ

していく体制を整えたいところです。

⑧納税・社保・公的義務審査厳格化
これまでも特定技能VISA審査において
外国人の税金や社会保険の納付や
住居地の転出入などの届出状況は
厳しくチェックがされてきましたが、
リニューアル版運用要領には

マイナポータルからダウンロードした
医療保険資格情報or資格確認書
国民健康保険納付証明書
社保や年金などの支払猶予証明


など、
改めて確認資料の例示が整理されています。

所属機関は、こうした
外国人の税・納付社保の不備が
1件ごとのVISA申請だけでなく
年1度の定期届出で横断チェックの対象
にされやすくなる

というリスクを十分に認識しましょう。

特定技能外国人は、
税金や社会保険未納のまま放置していると
VISA変更や更新で大きな不利

となりますので
期限までの納付を済ませる
納付が難しいようなら
自治体や登録支援機関に相談

することを心掛けましょう。

その他:様式書類のリニューアル
今回の運用要領への法改正ルールにともなって
以下の参考様式書類のフォーマットが
リニューアルされています。
様式を使用している場合は、
VISA申請において最新版の状態で
書類が作成できているよう、
十分に気を付けたいところです、

 1号特定技能外国人支援計画書(第1-17号)
 公的義務履行に関する誓約書(第1-26号)
 書類省略に当たっての誓約書(第1-29号)
 通算在留期間を超える在留に関する申立書(第1-31号)
 支援実施困難に係る理由書(第5-13号)
 一定の事業規模及び基準適合性に関する誓約書(第5-16号)
 基準適合性に関する誓約書(第5-17号)
 基準不適合に係る説明書(第5-18・19号)





【より実務に即した運用が求められる特定技能】

特定技能の法改正ルール内容が網羅された
新運用要領によって、
一見規定内容や様式書類の変更が目立ちますが、
実際は形式的な審査の脱却、
外国人受入後の運用管理&実態の継続的確認
の要素が強まり、
将来の2号移行サポートも実質的にカバー
されていることから、
当局のチェックが1段階ギアチェンジした
ことがうかがえます。
今後の特定技能実務は
VISA申請の正確性に加えて
適正&継続的な運用管理
が問われるフェーズに入ったといえるでしょう。

関係機関の皆さまは、
運用要領という実務マニュアルに即して
外国人受け入れ後もしっかりとした管理
を整えられるよう、
自社の運用に新要領をどう落とし込むか
チェックされてみてください。

制度改訂への対応に不安がある場合は
是非、WINDS行政書士事務所までご相談ください。
最新ルールに沿って
VISA申請サポートだけでなく、
届出フローや運用記録管理体制の整備、
関係者間の役割分担見直しまで、
幅広くコンサルティングします。




 
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30