コラム

【起業したい外国人必見!2026年最新要件を網羅】スタートアップVISA

2026.03.11[VISA]




【経営管理VISAの「準備」ができるVISA】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
外国人が日本で起業するために取得したい、
経営管理VISA
昨年秋には要件が大幅厳格化され、
オフィス開設やフルタイム従業員の雇用に加え、
3,000万円以上の出資など
資金面で不安のある外国人起業家
にとってハードルが高くなったと言えます。
そこで、
将来経営管理VISA取得を見据えて
ご検討いただきたいのが、
今回ご紹介する、
スタートアップVISAです。

スタートアップVISAの取得によって、
最初に多額の資本を求められず
MAX2年間、日本国内での起業準備活動
が認められ、
その先も要件緩和策により
経営管理VISAへの移行が目指せる
非常に便利な制度となっています。

本コラムでは、
スタートアップVISAの概要、
昨年秋の法改正が反映された最新要件
や注意事項など、幅広く解説します。




【スタートアップVISAとは】

スタートアップVISAとは
日本の産業の国際競争力を強化し、
国際的な経済活動の拠点形成
そして

外国人が日本で起業する際のハードルダウン
を目的としたもので、
その正式名称を外国人起業活動促進事業
と言う制度です。


この制度で外国人起業家は
経営管理VISAに最終移行する前提で、
外国人起業活動管理支援計画
を策定、

経済産業大臣の認定を受けることによって
MAX2年間国内起業準備活動が認められます。

このときに付与されるVISAは

特定活動VISA(44号)となります。
※条件によって
 延べ1年半、VISA更新可能です。


経営管理VISAというと、
資金や組織体制、オフィスなど
高いレベルの要件をクリアしなければならず、
外国人起業家が
国内パートナーやスポンサーなしに
単独起業するのは非常に困難ですが、

自治体などのサポートを受けながら
一定の猶予期間をもって
日本にいながら起業準備ができる

便利な制度です。



経済産業省:スタートアップ5か年計画

経済産業省:起業準備活動の定義

同時に現在は、
日本政府が掲げる

スタートアップ育成5か年計画
においても、
ユニコーン企業100社創出の目標達成
のための重要施策のひとつ
とされています。


経済産業省:将来の目標と3つの柱


2024年5月末現在では
716人以上の外国人起業家に
スタートアップVISAが付与
され、
そのうち

359人以上が
経営管理VISAへの移行(実際に起業)

に成功しています。

ちなみに当事務所で
スタートアップVISAのご相談、サポートのご依頼
を頂くのは、

中国、韓国、インド、アメリカ、シンガポール
の国籍の方が多いです。
JETROの統計

世界でもスタートアップVISA制度を
導入している国は35か国以上
となっていますが、
日本では高度人材獲得の要素が強いのに対して、
ヨーロッパは誘致
南北米は移民政策
などを目的としているようです。

ヨーロッパの国別導入状況

スタートアップVISAの制度スキーム
はこれまで
外国人創業活動促進事業 BY 国家戦略特区
外国人起業活動促進事業 BY 政府(経済産業省)

の2つに分かれていました
が、
2025年1月の制度改正によって

制度が一本化&全国展開
となりました。

現在は
経済産業大臣の認定を受けた
自治体(都道府県・市区町村)や民間支援事業者
外国人起業促進実施団体(認定団体)

を通しての申請・管理が
前提で進められています。

現在は
21の自治体と1法人が
実施団体としてサポート展開中
3の自治体がサポート準備中

という状況ですので、
外国人起業家が全国各地で
起業するチャンスが広がっています。

<経済産業省:外国人起業促進実施団体>





【スタートアップVISAのメリット】

スタートアップVISAは、
外国人起業家の
日本での起業ハードルを下げ
将来的に経営管理VISAへ移行しやすくする
制度です。

外国人起業家にとっては、
次のようなメリットが挙げられます。

①起業前に日本に入国&在留OK
通常、外国人が日本に在留する場合は
VISAが必要です。
さらに、起業家であれば
経営管理VISAの取得をターゲットに
さまざまな要件をクリアしなければなりません。
これに対して、
スタートアップVISAであれば
会社設立前に日本に入国し起業活動が可能
となり、
より計画的かつ安定的な起業準備
を進めることができます。

②MAX2年の在留&起業準備OK
2025年のスタートアップルール一本化
によって、
スタートアップVISAで認められる
在留期間はMAX2年となりました。

この2年間で外国人起業家は、

日本マーケット調査
登記含めた会社設立手続き
投資家、スポンサー交渉
クライアント開拓


などの起業準備に専念できます。

③経営管理VISAまでの一定猶予
外国人が日本で起業するにあたって
経営管理VISAを取得するためには、
入国入国前やVISA変更前の時点で
資格要件
(出資金・オフィス・会社設立・事業計画など)

すべてクリアしなければなりません。
経営管理VISAの最新要件については
 
こちらのコラムでご紹介しています。

しかし、
スタートアップVISAを取得して
MAX2年間起業準備活動をすることで
経営管理VISAの要件クリアまでの猶予
を受けられます。
ハイレベルな経営VISAの要件を満たす
まで2年猶予がもらえるのは、
外国人起業家にとって大きいですね。

④実施団体のサポートが受けられる
スタートアップVISAを取得すれば、
外国人起業促進実施団体から

起業準備活動に関するアドバイス
ビジネスネットワークの紹介
インキュベーション・コワーキング設備の提供
補助金など行政向け手続きサポート


など、多岐にわたるサポートが受けられます。
Invest Tokyo:サポート事例

こうした実施団体は全国に広がっており、
ビジネスや起業希望エリアにおいて
選定の選択肢が広がります。




【スタートアップVISAの取得要件】

外国人起業促進実施団体の共通枠組みとして
スタートアップVISA取得のために
外国人起業家が満たすべき要件は
次のとおり定められています。

<対象外国人>
日本国内での起業を始める計画を持って
日本で起業する意思がある外国人
が対象となります。

海外ですでに起業をしており
日本進出や日本法人設立を考えている起業家
日本の大学院などで研究を重ね
修得した技術をもって起業希望する留学生


なども、高く評価を得られやすいです。

別途おこなうVISA申請の種類が異なるものの、
日本に入国しているかは問われませんが、
東京都の場合は現在、
見込み基準や本人要件が次のようになっており、
実施団体によっては
起業家本人の経歴や日本語スキル
など要件に加わる場合がある

点には、注意が必要です。

Invest Tokyo:本人要件


<対象ビジネス>
ほとんどの実施団体で
認定を想定するビジネスは、

自治体の国際競争力アップ
経済活動拠点の定着として認められる
成長型ビジネス


が前提のルール設計となっています。

東京都の場合、
対象ビジネスは次のようになっているようです。

Invest Tokyo:スタートアップVISA対象産業

一方、
小規模の小売店や飲食店
個人コンサル
翻訳業

などの小規模ビジネス
国内マーケットと関連がない
日本でビジネスする意義が低い

など、
日本での起業に合理性が弱いビジネスは対象外
となることが多いです。
ターゲットとする自治体やエリアの
実施団体で定められている要件が
少しずつ異なる場合がありますので、
入念にチェックすることをおすすめします。

<起業準備活動計画>
スタートアップVISAの最重要要件として、

起業準備活動計画
(Startup Preparation Activity Plan)


を策定、提出して
実施団体の認定を受けることが必要です。

その計画要件としては、

ビジネスの計画性&具体性
ビジネスとしての実現可能性
収支計画(資金調達含む)


が挙げられます。

東京都の場合は、制度改正によって
以下のように見込み基準要件が厳しくなりました
ので、注意したいところです。

Invest Tokyo:見込み基準要件


詳しくは、
申請予定の実施団体が提示する要件を
確認しましょう。

スタートアップVISAと経営管理VISAを
制度面や要件で比較してみると
以下のようになります。
昨年厳格化となったルールを踏まえても、
起業家の資金力や事業フェーズに応じて
活用分けができそうですね。






【スタートアップVISA取得までの手続き】

外国人起業家がスタートアップVISAを取得
においては、次のステップで手続きを進めていきます。

①ターゲットエリアのセレクト
まずは、
日本国内で起業したいエリアをセレクトし、
セレクトしたエリアの自治体が
認定団体となっているか+認定要件
を確認しましょう。
※万が一、起業希望したいエリアの自治体が
 認定団体でない場合でも、
 対応方法があります。
 
⇒当事務所までご相談ください。

②起業準備活動計画確認申請
①で起業エリアが固まったら、
選定した認定団体に対して、
起業準備活動計画の確認申請
をおこない、外国人起業家の

経歴
予定事業内容
市場分析
ビジネスプラン
キャッシュフロー含む収支計画


などをアピールします。

申請で提出する計画書類は
必ずしも日本語で作成しなければならない
わけではなく
英語でも提出OKとする認定団体も多い
ですが
実施団体によって要件が少しずつ異なります
ので、
必ず各団体から公表されている
認定要件を確認しましょう。

計画確認申請を起業家本人ではなく、
代理人を通しておこなう場合は
代理人の身分証明や委任状の提示

を求められることが多いです。
また、
実施団体によっては申請者本人の申請が必須
の場合もありますので、
適切に情報収集していきましょう。
⇒申請代行承っています。
 
当事務所までご相談ください。


③起業準備活動計画の審査(1~2か月)
実施団体は
②で外国人起業家が申請した
起業準備活動計画
を、
有識者もまじえて審査をおこないます。

計画認定要件は、
経済産業省告示で定められており、
MAX2年間の起業準備活動計画を経て、

最終的に経営管理VISAの要件が整いそうか
ビジネスの計画が計画的か
ビジネス
事業内容が具体的、実現性が高いか

起業準備活動に生活費がまかなえるか


と、
将来の経営管理VISAへの移行も
視野に入れられています。

審査中で、必要に応じて、
計画に関する追加質問や面接
などがおこなわれることもあります。

外国人起業家がもし
反社会的勢力orそうした勢力の関係者
であることが判明した場合は、
申請拒否
申請日にさかのぼって申請取り消し

といったペナルティ対象となります。

③起業準備活動計画確認証明書の交付
②で
起業準備活動が適正と認められる場合、
起業準備活動計画確認証明書
が発行されます。
これは、④に続くVISA申請においても
非常に重要な書類となります。

東京都の場合、不認定と判断されると、
起業準備活動計画確認結果通知書
が発行されます。

④スタートアップVISA申請
③で得た認定書類のほか、必要書類一式をもって
出入国在留管理局に対して
特定活動VISA(44号)の申請をおこないます。

外国人起業家が
母国など海外にいて
これから日本に来日希望の場合

在留資格認定証明書(CoE)交付申請
すでにVISAを持って日本にいる場合
在留資格変更申請
と、ステータスによって申請の種類が異なる
ことに、注意しましょう。
当事務所までご相談ください。

⑤スタートアップVISA取得
④の申請で審査の結果許可されると、
特定活動VISA(44号)が許可されます。
昨年2025年1月で
このVISAの審査期間は3か月以内
という当局統計が公表されていますので、
参考のうえ、余裕をもったスケジュールで
VISA申請をしましょう。
実施団体からお墨付きとされる認定書類があれば
不許可率は低いですが、
万が一不許可となった場合は、
最寄りの行政書士など専門家に相談することを
おすすめします。
当事務所までご相談ください。

⑥起業準備活動
外国人起業家は
特定活動VISA(44号)を保有のうえ
MAX2年間、日本国内で起業準備活動
をおこない、
経営管理VISAの要件を満たすよう
起業基盤を整えていきます。
具体的な起業準備活動として想定されるのは、

 ビジネスモデル設計
 日本マーケット精査
 オフィスの確保
 法人設立登記
 スタッフ雇用
 投資・資金調達検討・交渉
 クライアント開拓
 許認可含む行政手続き
 事業計画の是正、実行


などでしょう。

またこの起業準備期間中に、
日本のビジネス習慣や契約慣行を把握
するとベターでしょう。

経営管理VISAはまだ未取得の状態
であるため、
この起業準備期間中の

商品販売やサービス提供
売上発生行為
などの実際のビジネス活動や、
ほかの事業主に入社
必要資金を稼ぐなどの就労


はNGです。

また実施団体ではサポートの一環で
月1回など定期的に
起業準備活動計画の進捗状況の確認

をおこなっており、
外国人起業家は
面接や進捗報告書類の提出などの
起業準備活動報告義務

が発生します。

ちなみに、
突発的なアクシデントや起業家の事情など
なんらかの理由によって
起業準備活動を延長せざるを得ない場合は、
実施団体に事情を説明のうえ、
起業準備活動期間の延長認定を受け、
特定活動VISA(44号)の更新申請
をおこなうことで、
1回につきMAX6か月だけ
起業準備活動の延長が認められます。

東京都では、
起業準備活動計画内容が
特定活動VISA(44号)更新後6か月以内で
経営管理VISAの要件を満たす見込みが
あるかの審査
がおこなわれます。

延長はMAX3回まで認められますが、
実施団体のモニタリングで
起業見込みが相当に低いと判断されると
延長できません

ので、注意しましょう。



⑦経営・管理VISA申請
起業準備が整ったら、
外国人起業家は満を持した形で
特定活動VISA(44号)から経営管理VISA
へのVISA変更申請
をおこないます。

⑧経営管理VISA許可⇒ビジネススタート
⑦で申請したVISA審査の結果、
経営管理VISAの許可を得ることで、

 正式な商品販売、サービス提供
 法人・許認可営業
 代表者としての事業運営
 スタッフの雇用
 法人名義口座の開設

などを開始します。
起業準備期間でできなかった場合は
国際送金
外国人起業家自身&家族の住居確保

などもおこなうのも良いでしょう。




【行政書士が回答!スタートアップVISAでよくある質問】

スタートアップVISAに関するご相談、
サポートのご依頼において、
当事務所でよくある質問をQ&A形式でご紹介します。
制度活用にご参考ください。

Q1. 起業は東京でしたいけど、
  準備活動中は横浜に住みたい。

  どうしても東京に住まなきゃいけないの?
A1.  原則実施団体サポートエリアの居住
      が求められます。

スタートアップVISAは、
起業準備計画実施団体が
外国人起業家の起業準備活動を
継続的にサポート&管理

するルールのもとに成立しています。
そのため、
外国人起業家は
その実施団体がサポート可能な範囲内
のエリアに居住する

ことが前提となります。

ただ、実施団体のなかには、
自治体をまたいだ近接エリアであればOK
定期報告対応可能なエリアならOK
と、許容する実施団体もあるようですので、
まずは実施団体の定めているルールを
確認してみましょう。
Invest Tokyo((東京都)
YOKOHAMA STARTUP VISA(横浜市)

Q2. 申請で日本語スキルってどうしても必要?
A2.  必ずしも必要ではありませんが、
         あるとベターです。

スタートアップVISAの制度上、
日本語スキルを必須としない実施団体が
圧倒的に多い
です。
ただ、
起業準備計画確認申請
その後の審査で想定される
団体のインタビュー
認定後のサポートや行政手続き
の場面では、
少なからず日本語スキルが必要となる

ことが多いですので、
スキルを磨いておいた方がベターでしょう。
または英語など外国語対応している
実施団体、サポートする行政書士
などの専門家を頼るのもOKです。
当事務所までご相談ください。

Q3. 起業準備認定してもらったけど
         起業しなかったらどうなるの?

A3.  認定リセット&VISA失効となります。

スタートアップVISAは
起業準備活動が認められる制度である以上、
起業をしなければ
起業準備計画の認定は取り消しとなり、
VISA更新はNG⇒帰国
のながれで進むでしょう。

ただし、
起業準備活動の有無に関わらず
要件を満たせばほかのVISAへの変更はOK
ですので
日本でのキャリア・ライフプランをよく考えて
決めましょう。

Q4. スタートアップVISAで家族は呼べるの?
A4.  帯同OKです。

スタートアップVISAは、
配偶者、子の帯同が認められています。

ただし、
世帯としての生活資金や住居の確保に問題がない
ことが条件として審査されますので、
この点に注意しましょう。

Q5. 起業準備期間中、アルバイトしてもOK?
A5.  基本的にNGです。

スタートアップVISAは
起業準備活動のためのVISAであることから
アルバイトをはじめとした資格外活動は
基本的に認められません。

ただし、
この基本ルールから例外的である特別な事情
がある場合は、
許可を得られる余地もあると考えます。

Q6. 起業準備期間中に
        経営管理VISAの要件満たすなんて無理。

        どうしたらいいの?
A6.  要件クリアのため計画工夫が大切です。

スタートアップVISAが付与されている間は
実際の営業や経営ができないため、
売り上げも計上できません。
そうすると、たとえば、
経営管理VISAに必要な
資本金3,000万円以上なんて調達できないじゃん

といったご相談をよくお受けします。

たしかに
経営管理VISAで定められている水準は高いですが、
資金調達の計画次第では、
挽回可能な方法があります。
行政書士としてピックアップしてみました
ので、参考にしてみてください。



Q7. 経営管理VISA以外にも
       
 将来的に移行できそうなVISAってある
A7.  いくつかのVISAを視野に入れることも可能です。

スタートアップVISAの取得後は
将来的に経営管理VISAへの移行が基本ルート
となりますが、
実務上、以下のVISAも要件を満たすことが
十分可能と考えられます。



さらに、実施団体が認定すれば、
スタートアップVISA自体の延長も
認められますので、
慎重なプランニングのもと
検討したいところです。




【国内スタートアップのダイナミックな一歩!】

スタートアップVISAは、
日本でスタートアップを目指す外国人起業家
のためのVISAとして
日本での起業準備が容易になるほか、
日本国内でのビジネスマッチングを促進、
革新的なビジネスを生み出す可能性
に満ちている制度で、
取得難易度の高い経営管理VISAを
最短で目指せることも大きな魅力です。

起業準備計画とVISAの2段階で
審査をクリアすることが大切ですので、
緻密な事業計画立案、適切な資金計画、
日本の法制度や商慣習への理解など
外国人起業家の皆さまがすべき準備は
多岐にわたるでしょう。

必要な要件の把握、
認定やVISA審査に耐えられる書類の準備、作成
においては、
VISAサポートの専門家として許可実績豊富な
是非WINDS行政書士事務所にご相談ください。
日本語のほか、英語でのコミュニケーションも
対応しており、
外国人起業家の皆さまが
日本でスムーズに起業活動を始められるよう
包括的、強力にサポートします。

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