コラム

【2026年6月運用スタート!】特定在留カード

2026.02.18[VISA]





【2026年6月から!第2世代在留カード誕生】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
外国人が日本に中長期間在留する際に
身分証明として発行される、在留カード
この在留カードと、
マイナンバーカードを一体化する、

特定在留カード

の運用が、
2026年6月からスタートします。

これによって
在留外国人の利便性アップ、そして
行政手続きの効率化が大きく期待できる一方、
情報集約カードならではの注意点もあります。
本コラムでは特定在留カードの概要と
取得手続き方法、取り扱い注意点を
VISAサポートのプロが徹底解説します。




制度も機能も違う!在留カードとマイナンバーカード

在留カードは、
日本に中長期(3か月オーバー)
在留する外国人に対して交付される、
外国人のIDカード
です。

このカードには、
認められたVISAと滞在期間
などの在留条件が記載されており、
日本に在留中は常時携帯
を求められています。
※16歳未満の者はカードに写真が付きません。
※当局や警察などから提示を求められた場合は
 応じなければならず、その際に
 不携帯や提示拒否した場合は
 罰金刑を受けることがあります。


出入国在留管理庁:在留カードとは?


そして、

マイナンバーカードは、
日本の行政手続きや本人確認を
デジタルでおこなえる
ナショナルIDカード
です。

日本人、外国人問わず、
日本国内に住民登録しているすべての住民は
個人識別ができるよう割り当てられた
12桁のマイナンバーが記載され、
さらに
個人識別ICチップも内蔵
されています。
このカードがあれば、
自治体の役所に行かずとも
コンビニなどで住民票や戸籍謄本の写し
が安い手数料で入手できる

オンラインでの確定申告(e-TAX)ができる
などのメリットがあります。
ちなみに
マイナンバーカードの発行は
義務ではなく任意

ですが、
身分証明の信頼性が高く多機能
であることから、
今後日常生活において欠かせなくなる
と考えられます。

地方公共団体情報システム機構:マイナンバーカードとは





【在留カード+マイナカード=特定在留カード】

2024年6月の改正入管法交付によって、
在留カードとマイナンバーカードが一体
となる、
特定在留カードの運用が正式決定しました。

2026年6月14日に施行=本格導入
翌2026年6月15日から交付申請受付


となります。

カードの名称どおり、このカードには、
在留カードとマイナンバーカード
の情報と機能が完全集約

されます。


特定在留カードが
改正法に盛り込まれた理由としては、
次の3つが挙げられます。


①行政手続き利便性アップの必要性
現在日本に在留する外国人は、
在留カードとマイナカード
の2枚持ちをしていますが、
各カードの管轄機関が異なるため、
その交付や管理手続きを
別々の窓口でおこなわなければならない

という不便さがあります。

たとえばVISA申請においては、
住所は重要な情報のひとつであり
在留カードやマイナカードの情報更新も
同時に求められるところ、
それら手続きは
カードに合わせて別々の場所でおこなう
などの手間がかかります。
こうした課題を受け、
カード統合で運用できるよう法整備して
外国人による行政手続きの不便解消

を図ります。


②行政運営の効率アップ
①で説明したような
各カードの情報更新・管理手続きが発生すると、
同じ情報の処理でありながら
各行政機関で類似・重複処理され、
処理も管理も統一されない

ものになります。
一体化したカード導入となれば、
こうした手続きの一元処理が可能となり、
ひいては
行政運営の効率アップもねらいとされています。


③外国人社会と多様な人口構造への対応
日本国内の中長期在留外国人は増加傾向
その在留比率はさらに高くなる可能性
があり、
こうした社会状況を見据えて
VISA管理体制の構築が求められています。
在留外国人が日常生活で利用する
VISAや住基サービスなどを
さらに使いやすく合理化と求める声の高まりが、
特定在留カードの運用を後押しする形
となりました。

気になる特定在留カードのビジュアルを
現行の在留カードとくらべてみると、
次のようになります。

デザインはマイナンバーカード寄り
ですが、
VISAの種類や期限、資格外活動有無など
在留カード上の情報も表示されています。

※1歳以上16歳未満の者についても
    顔写真を掲載予定です。




また、特定在留カードの機能として
もうひとつの大きなポイントが、

在留カードオモテ面に記載る一部情報が
内蔵管理される

ということです。

現行の在留カードには、

  • VISA期間&期限
  • 許可されたVISAの種類
  • 許可&交付年月日
  • 資格外活動許可の有無


などが券面に記載されていますが、
今後はVISAに関わるすべての項目が
ICチップに記録される運用に見直されます。

ちなみに現時点で、
特定在留カードへの切り替えは
義務ではなく、任意となりますので、
外国人が在留事情や意思によって

カードを統合するか
現行通り在留・マイナカードを別々に管理するか

を選ぶことができます。

さらに、当局公表の内容をもとに
行政書士の目線から
特定在留カードに切り替えることの
メリットとデメリットをまとめてみました。


 特定在留カードにまとめちゃおうか
 今までどおり2枚持ちにしとこうか


の判断に迷う外国人の皆さまは、
参考にしてみてください。



<メリット>
①ID機能の強化

多機能な身分証明として強みを持つ
特定在留カードは、
中長期在留する外国人にとって
身分証明面で利便性が格段にアップします。


在留カードを持つ外国人にとっても
この場面ではこのカード、
あの手続きではあのカード、
と提示するカードの使い分けが不要
となり
高い信頼性を持つIDの携帯も1枚だけで済むため、
様々なシーンにおいて便利と言えるでしょう。

※永住者(特別永住者含む)VISA、
 高度専門職2号VISAの
 カード有効期間は、7年となります。

※18歳未満者の特定在留カード有効期間は
 発行後5回目の誕生日までとなります。


②行政手続きのワンストップ化

特定在留カードは、
VISA申請や届け出などの在留手続きをはじめ
自治体窓口における住民登録と
ほぼ同時に交付を受けられ
マイナ機能も更新される

というワンストップメリットがあります。


住所以外の記載事項の変更届出
やVISA更新申請と併せて
特定在留カード交付申請をすれば、
マイナカード関連手続きのために
改めて市区町村役所へ出向かなくて済む
ことにもなりますので、
便利さを実感できるのではないでしょうか。
政府待望の

行政手続きデジタル化推進にも整合し、
行政DXの拡張性も高まりそうです。

またマイナンバーカード自体はすでに
保険証や運転免許証との一体化運用が
スタートしています。
これらに在留カードの機能も加われば
まさに、鬼に金棒の状態ですね。
※マイナ保険証、マイナ免許証については
 以前のコラムでもご紹介していますので
 ご参考ください。

 【一体化、2枚持ち、あなたはどうする?】マイナ免許証
 【従来保険証は廃止!】年末マイナ保険証本格スタート


③行政オペレーション効率アップ
特定在留カード1枚に重要情報が集まることから、
行政サイドも窓口が集約され
各機関との連携がアップし
効率的な行政運営が可能

となります。
VISA・住民・マイナの3情報が一元管理
されれば、
将来的な自治体での事務コスト削減にも
寄与するでしょう。

④関係機関の管理負担軽減
在留カードとマイナカードが一体化する
特定在留カード1枚だけで

外国人所属機関やサポート機関に
求められる手続きが簡素化され
情報管理を二重におこなう負担が軽減

できます。


第2世代在留カードとの呼び声どおり
ICチップと電子証明が備わることから

偽造や変造もしにくい設計となっていますので
オンラインやカードリーダを使って
簡単確実にチェックが可能
となり、
不正取引・使用などの防止にも期待できます。
※在留カードの偽変造を見抜く
 アプリケーションもリリースされています。
 ⇒
出入国在留管理庁:在留カード等読取アプリ


④共生社会の実現

現時点では、任意取得ではあるものの、
特定在留カードの運用が本格化し、
切替者の割合が高くなっていくと、
納税やVISA活動といった

外国人の在留ルールと状況が可視化され、
行政手続DXと外国人政策の接点が広がる
ため、
外国人の皆さまにとっても国にとっても

共生社会のさらなる実現に近づける
と言えるでしょう。
すでにエストニアや、韓国などでは
外国人ID一体化運用がおこなわれており、
日本もこうした国際的・最先端管理に
肩を並べられるのは、大きいですね。

エストニアのIDENTITY DOCUMENTS ACT
韓国のIMMIGRATION CONTROL ACT

<デメリット>
①発行リードタイムが長い

VISAが許可された場合
通常は在留カードが発行されますが、
その交付手続きをしなければなりません。
審査当局でこの手続きをおこなえば、
通常即日で在留カードの発行が可能ですが、

特定在留カードの場合
発行期間は手続き後10日程度
と、
時間がかかりますので、

VISA許可後すぐにでも在留カードがほしい
というリクエストに応えるのは厳しいでしょう。


②紛失リスクと諸手続きの手間
ふたつの重要なカード機能が1枚に集約される
特定在留カードの取り扱いは
十分に気を付けなければなりません。
万が一、
紛失してしまった場合は
VISAと個人番号、両方の情報や機能を
同時に失う
ことになり、
再発行を受けるまでに
非常に煩雑な再発行手続き

おこなわなければならなくなります。

保険証や免許証機能を持つ特定在留カード
であれば、
ICチップに情報を再登録する手続きも加わる

点にも、十分に注意したいところです。


③一部内蔵情報が目視確認できない
多くの情報が集約され便利な機能を持つ
特定在留カードは、

表面には見えないICチップ内蔵情報
があります。
そのため、

カードを見ただけでは
すべての情報が確認できない

という課題に直面することになります。
特に外国人の所属機関やサポート機関は
従来のような

カードの目視チェックだけは不十分
となり、

チェックアプリの活用などが実務上必須
になります。
ICチップには登録情報が正確にすべて記録
されていますので、

関係機関にとって情報管理のハードルが上がる
ことは間違いありません。

④将来的なコスト負担の可能性
現状公表されている運用設計では
特定在留カードの発行手続きは無料
となっています。
しかし実は、

将来的に発行手数料が設定される可能性は
消えていません。


行政手続全体コスト、デジタル化・審査強化コスト
や外国人政策の財源などを勘案して

政府でVISA関連手数料引き上げが
検討、議論された

ためです。
こうした社会背景から、

特定在留カードの運用コスト分配について
将来的に議論が進められる可能性

が残されている
と言えます。

外務省:2025/10/17大臣会見記録

任意切替とは言えども、

手数料無料の運用中に
特定在留カード発行手続きを済ませておく

ことも、検討したいところです。


⑤在留オンライン申請が使えない
公表運用案によると、
届出やVISA申請の際に
在留申請オンラインシステムを利用する場合
当分の間は
特定在留カードの発行は受けられません。

そのため、

オンライン申請で
VISA許可後発行される在留カードは
現行のもの(=特定在留カードではない)

となります。

もしも申請をオンラインでおこない、
許可後に特定在留カードの発行を希望の場合は、
マイナンバーカードの保有を最低条件
として
改めて特定在留カード交付手続きを
おこなわなければならないことに注意しましょう。

対応方法あります、ご相談ください。




【特定在留カードの交付手続き】

特定在留カードを受けるためには
交付申請が必要です。

交付申請は、
2026年6月15日から受付可能
となります。

交付申請ができるのは
原則、中長期在留外国人&特別永住者

だけですが、

法定代理人(未成年者の親、成年後見人など)
事前許可を受けた、
 行政書士、弁護士
 外国人所属機関・サポート機関職員


にも、手続きの取り次ぎが認められます。

交付申請をおこなう窓口は
地方出入国在留管理局、市区町村
いずれかとなります。

交付シチュエーションは
多岐に渡りますので、
以下のとおりまとめてみました。
ご参考ください。


※新生児の出生届時に
 特定在留カードを同時発行
 することはできません。


特定在留カードは
日本にいるすべて外国人が
自動的に発行対象となるのではなく

日本での住民登録も重要条件となります。
ただ、取得は任意ですので、
特定在留カードを希望しない場合は
交付手続きせず、
従来どおり
在留カードとマイナンバーカードの
2枚持ちキープもOK
です。




【外国人&関係機関の取扱注意ポイント】

特定在留カードの運用スタートに備えて、
実際発行を受け管理にあたって
注意すべきポイントをピックアップしてみました。


1⃣常時携帯
マイナンバーカード機能を備えるものの
特定在留カードは
在留カードとしての法的性質

を持ちます。

そのため、
取得後の取扱いは通常の在留カードと同じ
ことを正しく認識のうえ、
取得した場合は

現行の在留カードと同様
外出時には常時携帯
しましょう。

2⃣有効期間
特定在留カードの有効期間は
在留カードに準じて設定

されます。
これをマイナンバーカード目線でも
解釈すると、

マイナ機能の有効期限もVISA期限まで
ことを意味します。
たとえば、
VISAの変更や更新申請後のVISA審査中で
VISA期限が過ぎる、いわゆる

特例期間に入った場合
マイナ機能が自動的に延長されません

ので、
申請方法と有効期限をすり合わせて
計画的にVISA申請しないと

外国人の在留生活上大きく影響がおよびます。
VISA申請タイミングがVISA期限間近の場合は
本来のVISA期限までに
自治体でマイナカード機能有効期間の変更手続き
をおこないつつ、VISA申請

が重要となるでしょう。


3⃣紛失・破損
在留カードとマイナンバーカード、
両方の性質を併せ持つ特定在留カードは
重要性も高く、
丁重に取り扱う必要がありますが、
もし紛失や破損をした場合に
手続きの負担やミスの誘発や
思わぬトラブルリスクを低減
するためにも、
適切に手続きを済ませたいところです。

特定在留カードを紛失・破損した場合
の基本的な手続きは、
以下のながれで基本的に進められます。
すぐに
特定在留カードが発行されるのではなく
いったん現行の在留カードを受領してから
再度特定在留カードに切り替える

という2段階運用に注目したいところです。



STEP4まで進んだ段階で
外国人本人のご事情や意思によっては、
やっぱり在留カードとマイナンバーカードは
2枚持ちにしたい

と考えることも、あるかもしれません。
現時点では
特定在留カードの取得や継続利用は任意
ですので、
そのときは
在留カードの交付を受けて
マイナカードとの2枚持ちに管理を切り替える
こともOK
です。

一方、
紛失・破損はないけど
特定在留カードから2枚持ちに戻したい場合は

特定在留カードからマイナ機能を除去
or
特定在留カードを返納した上で
現行の在留カードを発行してもらえる

などの選択肢がとれます。

4⃣新規上陸
空港での新規上陸時は
特定在留カードを直接受け取れず

まずは通常の在留カードが交付
されます。
※在留カードが交付できる空港は、
 成田、羽田、中部、関西、新千歳、神戸、広島、福岡
 の8港です。


外国人がCoE取得後、査証発給を受けて
新規上陸するときは

必ず特定在留カードへの切り替え手続きが発生

することを、認識しておきましょう。


5⃣身分&在留確認
関係機関が外国人本人の確認
をおこなううえで
特定在留カードをチェックする際には
その内容だけでなく、
現行在留カードとの違いも把握しておきたい
ところです。
たとえば、
これまでは
現行在留カードのコピーの保管
に留まっていた場合、
特定在留カードでは
マイナ情報も保管することとなる

ため、
情報セキュリティの観点からも
丁重に情報を取り扱う

ことが大切です。

またカードのハード面においても
アプリなどを活用のうえ、
これまで以上に
確実な確認作業をおこなえるように
事前準備していき、

確認作業の同意取り付け
カード情報確認・読み取り
情報記録、保管
不要となった場合の情報廃棄


までの情報管理プロセスを定着させ
社内ルールとして明文化しておけば
属人的で雑な運用から脱却することができます。




【運用スタートカウントダウン!お早めの準備を】

特定在留カードの運用がスタートする
2026年6月まで、4か月をきりました。
この制度について、
現行のカードとの違いの把握、
関連手続きのシミュレーションが
事前に理解できていることで、
外国人本人や関係機関で
スムーズに対応することができます。

グランドルールはすでに設計されていますが、
詳細ルールについては、
引き続き当局そのほか行政機関からの
リリースを随時確認していきましょう。

私って特定在留カードに変えた方がいいの?
必要手続きのながれや詳しい内容は?
書類準備や提出ミスこわい、手続き代行できる?

WINDS行政書士事務所は
外国人や関係機関の皆さまの
こういったリクエストにお応えすべく、
コンサルティング、申請代行など
幅広くサポートさせていただきます。
常に最新の制度動向を踏まえた対応で
許可や審査遅延リスク、準備の負担
の大幅軽減をお約束します。
まずはお気軽にご相談ください。

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