コラム

【補助金名変更&リニューアル!】デジタル化・AI導入補助金2026

2026.02.04[事業支援]




「IT導入補助金」から名称変更&レベルアップ!】

こんにちは。西新宿の行政書士、田中良秋です。
業務効率化や課題解決を目的に
中小事業者のITツールやシステム導入コスト
をサポートする、
デジタル化・AI導入補助金
これまでのIT導入補助金から
この2026年から補助金名が変わり、
その概要が1月末に公開されたばかりです。
この数年で飛躍的に認知、浸透してきている
AIの導入にもマッチする制度です。

本コラムでは、
この補助金の概要や旧制度からの変更点、
注意ポイントから採択のコツまで
補助金申請のプロが詳しく解説します。




【デジタル化・AI導入補助金とは】

デジタル化・AI導入補助金とは、
中小事業者の労働生産性アップを目的に、

 業務効率化
 DX推進
 サイバーセキュリティ対策
 インボイス制度対応


などに向けた
ITツール導入コストの一部をサポート
する制度で、
事業者の競争力強化を促進します。



昨年度までは
IT導入補助金という制度名で
9年間、展開されていましたが、
2026年度より
急速に浸透してきたAIも導入対象とすべく
制度移行となっています。

この補助金においては、
2025年11月27日の政府閣議決定によって
中小企業生産性革命推進事業として
約3,400億円の補正予算が計上されました。
事業者の生産性アップのため
さまざまな施策が推進されるなかで、
生成AIを使ったツールやチャットボット、
OCRなどの導入も
制度目的への寄与が期待できます。

中小企業庁:令和7年度」補正予算


経済産業省:令和7年度補正予算事業概要

総務省:事務局資料


2026年度は、
活用用途や経費によって
5類型の申請枠がラインアップされ、
各枠に応じて
補助金事務局に事前登録された
IT導入支援事業者が提供
する
ITツール、PCやタブレットなどの端末
レジや券売機などのハードウェア導入経費

をサポートします。

補助金額MAX450万円
補助率
セレクトする類型や事業者規模によって
1/2がベース

となりますが、
賃上げなどの
一定要件によっては4/5まで変動
します。



<対象者>
日本国内に事業拠点がある
個人事業主を含めた中小事業者
が原則の対象者

となります。
インボイス枠(電子取引類型)
にかぎっては大企業
も対象者
です。

中小事業者の定義としては、

制度設定された要件規模が定められており
資本金とスタッフ数で確認します。



昨年度までの
旧IT導入補助金の採択率を確認すると、
30~50%台
特に年度後半の公募では30%台

で、
70~80%の高採択を誇っていた
2024年度と比べると大幅に下がりました。

通年展開のなかでも昨年度は
賃上げ要件・加点項目など
申請事業をふるいにかけるような
追加ルールが増加


という特徴が
結果として審査の厳格化につながった
と言えます。






【ここが変わった!デジタル化・AI導入補助金2026】

デジタル化・AI導入補助金は
旧IT導入補助金をベースとした制度設計
となっていますが、
大きな変更点と言えるものとして
次の3つが挙げられます。

①制度目的の方向性
旧IT導入補助金における制度目的は
ITツールの導入サポートが中心でしたが、
デジタル化・AI導入補助金では
ツール導入だけでなく、

 業務プロセスの変革
 AI活用
 ツール導入効果の見える化


まで、
サポート範囲もDX実装まで幅広くつながる
方向性に移行していると言えます。

各申請の公募要領は
3月にオフィシャルリリース予定

となっていますので、
3月にその制度目的には要注目ですね。

②AIツールの定義&重要視
補助対象となるITツールにおいては
AI機能を持つものも含まれます。

これにおいては、

AI機能単体ではなく、
業務用ITツールの一部として組み込まれる
AI機能付きのツールにはその旨明記される


と、
明確に定義として打ち出されている
ことが大きいです。

③リピート申請の要件追加
旧IT導入補助金2022~2025での
採択決定者

デジタル化・AI導入補助金において
実質再申請
する場合、

 事業計画期間に
 非常勤含む全スタッフのTOTAL給与支給額
 の年平均成長率/人を
 「物価安定の目標」+1.5%以上アップさせる
 交付申請時点で
 賃金引上げ計画を全スタッフにに表明する


ことを前提条件として、
3年間の事業計画を作成、実施し
結果も報告

することが求められます。

つまり、
1度実績を残している事業者は
単なるツール導入だけではなく

中長期的な生産性アップ&賃金改善
の実行責任がより強く求められる

という方向性が明示された
と言えるでしょう。

補助金事務局:補助金2026概要

※要件未達や効果報告未提出の場合は
 補助金返還対象となります。





【リニューアル年度の申請枠は5つ!】

デジタル化・AI導入補助金は、
5つの申請枠が用意されており、
事業者の目的に応じてセレクトできます。
申請枠別に、要件を確認しましょう。

①通常枠
旧IT導入補助金と同様に
デジタル化・AI導入補助金でも
基本となる申請枠で、
業務効率化やDXなど
生産性アップに資するITツール
(ソフトウェア、サービス)
の導入コストをサポート
します。
保守運用などの導入関連コストも
対象に含まれ、
クラウド利用料については
MAX2年分までサポートとなります。



この申請枠において
MAX補助金額は、
補助事業の業務プロセス数
によって決まります。



設定される業務プロセスは
以下に示される
P1~P7までの7種類で、
申請では、これら
業務プロセスを保有するソフトウェアを
1種類以上セレクト
します。
セレクトしたプロセス数が
1種類以上or4種類以上で、
MAX補助金額が決まります。


※P7だけは
 1種類セレクトでの申請はNGのため、
 ほかの業務プロセスと組み合わせる
 ことが必要です。


また、
補助率は基本1/2
最低賃金近傍の事業者であれば
2/3まで引き上げ

となります。

最低賃金近傍の事業者とは、
3か月以上最低賃金+50円で
雇用するスタッフが
スタッフ全体の30%以上の事業者

と定義されており、

スタッフの給料を
事業者がある自治体で設定されている
最低賃金ギリギリ近くで
まわしている事業者


と考えていただければ、
わかりやすいかと思います。
対象スタッフである
正社員、契約社員、パートやアルバイト
が社内でどのくらいの割合か
事前にチェックしてみましょう。
役員はこのスタッフ要件には含まれません。


②インボイス枠(インボイス対応類型)
2023年10月に経過措置付きでスタートした、
事業者の消費税納税のためのインボイス制度
インボイス枠は、
この制度対応をサポートする申請枠です。
国税庁:インボイス制度
「インボイス対応類型」と「電子取引類型」
の2種類が用意されていますが、
まずはインボイス対応類型から
ご紹介します。

インボイス枠(インボイス対応類型)は、
労働生産性アップを目指す事業者が
インボイス制度対応のための
会計・受発注・決済ソフト
PCやタブレット、レジや発券機など
のハード
導入に特化

してコストの一部をサポートするものです。

インボイス制度対応にあたっては
商流上発生する消費税額の算出や明記を
さまざまな帳票に反映しなければならず、
近年はさらにデジタル化も求められています。
こうした取り組みをこれから進めたい
という事業者の皆さまにフィット
する申請枠と言えます。



補助率とMAX補助金額は、
事業者の規模
導入するソフトウェア/ハードウェア
によって異なります。
たとえば、
ソフトウェア導入コストの補助率は2/3
ですが、
50万円以下の部分に関しては3/4
さらに小規模事業者であれば4/5

まで引き上がり、
端末などのハードウェアは補助率1/2、
MAX補助金額が下がります。
※ハードウェアの購入のみは認められず
 ソフトウェアとの組み合わせ導入
 が必須となります。


③インボイス枠(電子取引類型)
インボイス枠もうひとつの申請枠である
電子取引類型は、
インボイス制度に対応する
受発注システム導入を商流単位でサポート

するもので、
受発注ソフトやクラウド利用料が該当します。



補助率原則2/3
大企業の場合は1/2となります。
MAX補助金額350万円です。

このなかでクラウド利用費は、
サブスク販売形式などの場合
サポート期間がMAX2年まで

と限定されます。



④セキュリティ対策推進枠
サイバー攻撃の増加に伴う
サイバーインシデント関連リスク
供給制約やそれに起因する価格高騰など
といった潜在リスク
を低減するための対応
サポート
を目的とした申請枠です。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
が公表する
サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト
への掲載サービスのなかにある
サービス利用料が補助対象となり

MAX2年間サポートします。

補助率とMAX補助金額は以下のとおりです。



⑤複数社連携デジタル化・AI導入枠
業務上つながりのあるサプライチェーン
特定商圏で事業展開する
10者以上の中小企業や小規模事業者が

インボイス対応やキャッシュレス決済などの
ITツールを連携導入して

生産性アップを図る取り組みをサポート

する申請枠です。
ITツール導入を進めるうえで
発生する事務コスト、専門家報酬も補助対象

となります。



補助率とMAX補助金額は以下のとおりです。
基盤導入経費と消費動向分析経費は
構成スタッフ数によって異なります。
補助率がもっとも高いのが
ソフトウェア導入コスト
小規模事業者は4/5、そのほか事業者は3/4
となります。



ちなみに個別にピックアップされている
その他経費については、
基盤導入経費+消費動向分析経費
のTOTAL金額 x の10%の補助率2/3
or200万円
のうち、小さいほうの金額

がMAX補助金額となります。




【申請はもはや主流のオンライン!】

デジタル化・AI導入補助金の申請
jGrantsを利用してオンライン
でおこないます。
オンライン申請にあたっては、
gBizIDプライムアカウントの取得
が必要です。

申請できるのは原則申請者のみで
ほかの誰かによるなりすまし申請は
法律違反、不正行為となります。


補助金事務局:なりすまし申請


法律上唯一申請代行が許されれている
のは、
行政書士や中小企業診断士
などの専門家です。
⇒当事務所旧制度での採択実績あり。
 
申請代行を承ります。
 ご相談ください。


申請と採択決定後の手続きについては
補助金事務局から対応フローチャートが
公開されています。

 導入ITツールは
 IT導入支援事業者と一緒にセレクト
 gBizIDプライムアカウントは
 余裕をもって取得

 各申請枠によって異なる
 要件&対象コストを把握


の3点に気を付けて、申請準備しましょう。

先ほど解説した、
旧制度からのリピート申請事業者は
一定要件を満たす事業計画を
3年分策定&実行

という追加要件も重要です。




気になる公募スケジュールですが、
2026年度は、各申請枠とも、
3月30日に初回公募受付がスタート
予定です。
このコラムでご案内している
2026年2月時点では、
約1ヶ月に1度のペースで4次公募まで、
すでにスケジュールが確定しています。


補助金事務局:事業スケジュール




【採択に絶対押さえたい!申請書類作成のコツ】

デジタル化・AI導入補助金2026
昨年度まで展開されていた
旧IT導入補助金の運用スキームをほぼ踏襲
した形がとられます。

当事務所でも
旧制度で不採択となり
その理由や対策についてのご相談や
カウンセリング依頼をお受けしましたが
内容を精査した結果、
大きく次の3パターンの特徴がみられました。
これらのパターンに該当する申請ですと、
事業計画としての説得力不足だけでなく
現実的なビジネス展開が厳しく
補助金の不正受給誘発リスクがある

と評価され、
採択となるには厳しいを言わざるを得ません。



不正受給なんてあり得ない!
というお考えの事業者さまがほとんど
とは思いますが、
実際、旧制度において
多くの補助金の不正受給が発覚

しており、公募回を追うごとに
今後審査は厳格化する
と公募要項に明記されたことがあります。
補助金事務局:不正行為にご注意ください

不正受給が発覚すると、
採択取り消しや補助金返還
不正内容の公表

など、
事業者にとって厳しい措置が待っています。
※昨年2025年は採択事業者向けに
 不正についての一斉アンケート
 が実施されています。


不正受給につながらない
堅実な事業をアピールするため、
最終的には採択、
そして補助金を勝ち取るためにも、
私のこれまでのサポートと採択実績から
申請書類作成において気を付けるべき点を
5つピックアップしてご紹介します。

①申請事業
jGrants上、
デジタル化・AI補助金申請項目のひとつに
MAX255文字で申請事業の内容を記載します。
この中身である、

 概要
 現状の課題
 導入ツール内容
 導入による効果、改善

 
の4つは、
数値的根拠などを活用しつつ
具体的に記載しましょう。
今後リリースされる公募要項でも
審査ポイントが案内されますが、
採択要素となるキーワードが
散りばめられていますので
申請事業の説明に記載できるよう
工夫したいところです。

ちなみに
旧IT導入補助金で基本枠の公募要領でも
以下のように審査項目が公開されていました。
今回のデジタル化・AI導入補助金においても
要件クリアや採択をねらうにあたって
十分参考になると考えます。

旧IT導入補助金「通常枠」公募要領より


②事業計画
①で説明した事業概要は
255文字で申請事業内容をまとめたサマリ
に過ぎません。

申請事業の内容を詳細を説明する書類として
綿密に作成しなければならず、
申請準備の大きなウェイトを占める
とされるのが、
事業計画書です。
旧制度でも、
 
  • 事業者概要
    (規模や業種、沿革、主な顧客など)
  • 現状の業務内容と課題
    (申請事業実施の理由、動機)
  • デジタル化・AI導入
    (導入内容と理由、体制、導入効果)
  • AI・デジタル技術を使う必然性
    (人海戦術やルールのみの限界点)
  • 生産性向上計画
    (導入前後の指標、改善/削減率、測定方法)

といった項目が設定されていましたが、
デジタル化・AI導入補助金でも
同様の構成となるでしょう。

導入タイミングや内容の必然性
計画の数値化
全外注としない万全な導入体制
事業や利益確保の実現可能性


をもれなく盛り込み、
説得力のある事業計画書に仕上げたいところです。
⇒当事務所で申請サポートを承ります。
 
ご相談ください。


③導入ツール
導入するITツールやハードウェアが
申請事業にもたらす効果があるのか
導入価値があるのか

を十分に精査したうえで選定すべき
と考えます。

ちなみに導入ツールは
事前登録されたIT支援事業者を通して決定
しなければならず、
未登録の任意事業者やツールを
適当な感覚でセレクトできない

ことにも十分注意して、
公募受付前にはITツールをセレクト
できていると良いでしょう。

④加点項目
補助金制度のほとんどは、
審査において申請事業が得点評価され
コンテスト形式で採択が決まりますが、
デジタル化・AI導入補助金の審査においては、
申請者や申請事業が
特定の要件を満たすことによって
その審査得点にプラス
するという
加点ルールが存在します。
申請者や申請事業で
こうした加点項目を活用することで
審査得点を稼ぎ、採択へ近づきたいところです。

2026年2月時点では、
以下の加点項目が公開されています。
「IT導入補助金2025」との記載となっていますが、
新制度でも同様となりますので、
参考にしてみてください。

補助金事務局:加点項目一覧


⑤賃上げ
④で説明した加点項目のひとつとして
賃上げ(スタッフ給料アップ)
がありますが、
賃上げが実現できない場合は補助金返還
という大きなリスクがあることには
十分注意したうえで活用しましょう。

また、
申請枠によって
賃上げ額や加点幅など加点条件が異なります

ので、事前にチェックしましょう。

<補助金事務局:各申請枠の賃上げ加点要件>







【3月一斉スタート!お早めのご準備を】

中小事業者の皆さまが
業務効率や生産性のアップのため
ITツールなど導入にご活用いただける
デジタル化・AI導入補助金は、
コスト軽減はもちろん、導入後の活用定着も
見据えた、まさに「使えるサポート制度」です。
今年度は制度リニューアルを果たし、
申請枠の充実や補助率の引き上げ、
補助対象経費の拡大など
ますます魅力的な点が増えています。
3月の公募受付スタートに備えて、
公募予定も含めた最新情報をチェックのうえ、
計画的に申請準備していきましょう。

WINDS行政書士事務所では
デジタル化・AI導入補助金をはじめ、
さまざまな補助金・助成金の申請、
要件コンサルティングなど
幅広くサポート対応しております。
旧制度からの採択実績も十分な専門家を
申請事業者の皆さまの採択のため、
是非有効活用してください。



 
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